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 › 北の旅烏のひとりごと。 › 2016年12月13日

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2016年12月13日

再読。

昨夜ふと何気なく、本棚に置かれた久保俊治氏作の「熊撃ち」に目が
とまった。数年前、琴似駅そばの書店で購入した文庫本である。この
本を買うきっかけはその当時、何かのきっかけでヒグマが民家を襲う
という「三毛別羆事件1915年(大正4年)」を知ったからだった。
苫前村三毛別においてエゾヒグマが数度にわたり民家を襲い、開拓民
7名が死亡、3名が重傷を負った事件である。
書店で買った「熊撃ち」はその日のうちに我を忘れて一気に読み終え
ていた。そして数ヶ月後にまた読み返していたと思う。久保俊治氏は
標津町の酪農家。その傍らで狩猟を生業にし奥深い山奥へ熊を求めて
分け入るのだ。

彼は獲物を仕留めるだけのハンターではない。命を尊び仕留めた熊を
粗末にすることなく感謝と尊敬の念を忘れたことはないのだ。そして
猟の相棒である愛犬「フチ」との固い絆。研ぎ澄まされた狩猟家の目。
読み進めるほどにまるで同じ場所にいるような臨場感が伝わってくる。
だからこの文庫本を手にしとても新鮮な気持ちになっていた。書かれ
ている文とその前後の意味合い。そして文脈から伝わる臨場感が半端
ない。草や木の匂いまでもが伝わってくるようだ。だから吹雪の夜に
読むとまるで目の前で熊と対峙しているかのように思えてくる。
これから雪が降る暇にしている夜にでも再読しようと机の脇に置いた。

※余談ではあるが、30年前にテレビで放映された私が大好きだった
 番組「大草原の少女みゆきちゃん」は彼のお嬢さんだ。彼は小学生
 だったみゆきちゃんを熊の出そうな山里の片道8キロを登下校時に
 歩いて行かせたのだ。何が起こるかわからないハラハラドキドキの
 ドキュメンタリー番組。断片だけれど今でも懐かしく思い出す。face02  


Posted by 北の旅烏 at 09:59Comments(3)趣味。etc...