北の旅烏のひとりごと。

北広島駅に着いたのは８時前。駅舎内を散策し終えた後、いよいよこれ
から道々４６号線を北上することにした・・・　　　　　（前日の続き）
ここから江別へは高低差のあまり無い直線道路。距離にして１０キロ程。
私が大好きな北広島「農産物直売所」が開くのは確か９時。残念だけど
来年に持ち越しになりそうだ。風は相変わらず無風で、草木は寝ている
かのように動かない。ただスピードを上げると向かい風に感じて苦笑い。
やがて野幌に入ると、ここにも「直売所」があることを思い出し迷わず
寄り道。あれもこれも欲しいものだらけ。でも、旅烏のバッグに収まり
きれないとミニトマトを買った。後日食べたら果肉がしっかりしていて、
めっちゃ甘かった。農家さんの顔が見える絶品野菜なのだ。

道央道の下をくぐり抜け江別市内に入った。いつも枝道を選択するもの
だからこの日も微妙に迷う。犬を散歩させているご老人に聞いて確かめ、
進んで行くと左手に駅ホームが見えた。あれ？そうか。このまま行けば
対岸へ出られる筈。江別駅には行かず橋を渡り（写真は千歳川）いつも
川越に見る赤レンガの建物へと到着。前方には江別王子製紙の煙突から
白い煙がまっすぐ伸びている。そしてこれから行く石狩川に架かる美原
大橋が遠くに霞んで見えた。ではでは。ここで朝食をとることにいたし
ましょうか・・・。
食事を終えて堤防沿いを進んでいく内に橋が大きくはっきり見えてくる。
ここに来る時は、決まって雲ひとつ無い晴天の日ばかり。私はこの橋と
相性がいいのかしらん...な〜んちゃってね。否きっと神様の思し召し？
いやいや信心なんて持ち合わせていないのに都合がよ過ぎますね。

念願だった「美原大橋」に到着。紺碧の青空に映える白い橋梁。思わず
見惚れて、ここから去るもったいなさが溢れてきた。今年の旅烏は遠出
回数が激減するという情けない有様でして。下手したらこの橋を見られ
なかった可能性が大だった。風が強いとか曇っているとか。言い訳三昧
ふて寝？の日々。（＾＾；）今こうしてこの場所に立つと、脳裏に焼き
付ける数分までもが愛おしく感じてしまいます。でも先に進まねば・・

橋の中央から眺めた王子製紙の白い煙。下を流れる石狩川もさざ波一つ
立たず、まるで鏡のようだ。さっ！移動しよう。なんだかペダルを漕ぐ
力が倍になったように感じた。これから延々と続く高速道のような道に
飽きがこなければいいのですが。贅沢の極みですな。

やがて当別町に入った。これから大きく左へカーブを描き、西へと舵を
切る。写真を撮ろうにも逆光風景の連続。そして刈り取られた畑に緑が
無いという現実。来る時期がもっと早かったらとちょっぴり後悔の旅烏。
大晦日の懺悔室で悔い改めるしか手立てが無い。ああ！！
そんなこんなでようやく当別川を渡り、家がちらほら見え出す。すると
前方に黄色い田園風景を視界に捉えた。近寄ってみる。背丈が１m強と
小さい。きっと畑の肥料とするためのものかも。数年前に恵庭市郊外や
望来で見たそれと似ている。この後、ロイズふと美工場売店に立ち寄り
家族のお土産「ポテトチップチョコレート」を買い、ソフトクリームで
疲れを癒した。椅子に座って外を眺める余裕が生まれるのを感じながら
あっという間に平らげたのである。

パンク事件も起こらず波乱万丈は無かったけど、次回最終章に続きます。

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