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2018年05月10日

文鎮。

この文鎮(ぶんちん)は、今は亡き義父からもらったもの。カミさんと
結婚したころ実家の棚に二つ飾ってあった。作者は佐藤忠良さん。私が
大好きな彫刻家でこれが欲しくてたまらなかった。何度か行くたびその
思いが強くなる。そんな私を見ていた義父がある日「一つあげるよ」と
笑顔で言ってくれた。今は隠れ家のパソコンの前の目につく場所に置き、
目が合うたび語りかけている・・・。
文鎮。
旅烏が二十歳過ぎの若いころ彫刻家の本田明二さんに彫刻の手ほどきを
してもらったことがあった。その頃の私は彫刻家を目指していた訳では
なかったが、授業の一環で特別講師として招かれ手ほどきしてもらった。
同じように水彩画家の繁野三郎さんにも透明なビンの描き方を指導して
いただいた。透明なビンを描けなくて苦戦している私に語ったひと言を
今でも鮮明に覚えている。「透明感を出すには描き過ぎてはいけないよ。
背景を描くことでガラスの透明感を出せばいい」と余白に一筆で描いた
ビンが一瞬にして透き通ったのだ。あまりの早技にあっけにとられる程。
それからというものビンを描くことが大好きになっていた。
繁野三郎さんの描く円山界隈の自然描写は、漂う空気感がまったく違う。
さりげなく描かれている筆使いは、まるで神の領域に入っているように
感じたものだ。いまでもたまに水彩画を描くことがあるが、まだ未熟で
つい描き過ぎる癖が治らない。自然描写は簡単に見えて奥が深いのだ。


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Posted by 北の旅烏 at 07:49│Comments(3)追憶。雑記。
この記事へのコメント
佐藤忠良さんの彫刻はフアンが多いのか。
彼方此方で目にします。
家の近くの西高に銅像があります。
去年お世話して居たお宅に有りました。
「我が家で一番高価な物です」とよく言ってらしゃいましたね。
どの作品も素敵ですよね。
Posted by サンダーソニアMサンダーソニアM at 2018年05月10日 15:37
こんばんは、今日の横浜は午前中から弱い雨でした。
昼少し前から雷と強い雨でしたが、午後から回復し
日差しがでましたが・・・・。
旅鳥さんは、芸術的要素をお持ちなんですね。
あの有名な重野三郎画伯の手ほどきを受けたそうで
ビックリです。旅鳥さんの描かれる水彩画を拝見
したいですね。私も時期は忘れましたが重野三郎氏の
絵を見た事があります。確かに透明感あるガラス製品の絵や風景画のような気がします。
旅鳥さんの良い思い出ですね。
Posted by フリーダムナツ at 2018年05月10日 19:46
☆おはよう、サンダーソニアM さん。(^^)
数いる彫刻家の中で旅烏が一番好きなお方です。機会があれば制作
工房に行ってこの目で見たかった...と今でも思っています。記憶が
定かではありませんが、その当時本田明二さんのアトリエに行った
ことがあって、その制作段階の彫刻を見て衝撃を覚えたことがあり
ます。作者の息遣いがこちらに迫ってきて、仕上がった彫刻以上の
迫力がありましたから・・・。(^^)

☆おはよう、フリーダムナツ さん。(^^)
私が通っていた学園では、園長が親しい芸術家を招いて特別授業を
していました。普通では絶対会えない方たちに出会えたのも園長の
おかげだったと思います。そういえば今思い出しましたが佐藤忠良
さんが来札された折お嬢さんを連れて(佐藤オリエさん)来園した
ことがあったように思います。園長はバラが大好きで園内に育てて
よく描かれていました。懐かしい記憶がよみがえります...。(^^)
Posted by 北の旅烏北の旅烏 at 2018年05月11日 07:04
 
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    コメント(3)